寒い季節にぴったりの、鍋料理に欠かせないのが「昆布」。和食のうまみ「だし」として愛用されている昆布は、7〜9月に収穫され、一般に出回るのが、11月のこの時期です。日本で生産されるほとんどが北海道産であり、産地によって口当たりや持ち味が違います。上品な甘みとコクのある真昆布、塩みがかった旨みをもつ利尻昆布、濃厚な風味の羅臼昆布、また日高昆布は、だし用にはもちろん昆布巻きや佃煮にも使えます。
昆布には、現代の日本人に不足しがちなカルシウム・ビタミン・ミネラル・食物繊維が、豊富に含まれています。栄養豊富でカロリーの少ない昆布はだしとして使うだけでなく、おでん種や煮物としてぜひ召し上がってください。
昆布を上手に選ぶコツは、まず色。よい昆布は緑褐色がかかってツヤがあります。色ツヤの良い昆布の中で香りがよく、よく乾燥した肉厚のものを選ぶと良いでしょう。昆布の保存で大切なことは、乾燥した状態で保存しておくことです。湿気は味を落とす大敵です。長期保存も可能ですが、長期保存の際はビニールに包み冷蔵庫に入れておくのが良いでしょう。旬の昆布を上手に使い分けて、これからの日本の味覚を十分に堪能してください。
(坂安海苔店)
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