黒潮に乗って、春から夏にかけて北海道付近まで北上するものを、「初がつお」と言います。そして、秋になって南下してくるものを「戻りがつお」と称します。
全世界の温帯域に広く分布しますが、六〜七月頃に南方海域で産卵し群れをなして回遊します。体長は一メートルに達するものもあり寿命は十年位あります。
現在では、日本近海で獲れたものはもちろんのこと、遠洋で漁獲された冷凍品が流通しているため、一年中かつおを味わうことが出来ますが、旬のかつおはやはり格別のおいしさです。「初がつお」はさっぱりとした食感で珍重され、「戻りがつお」は脂がのりマグロのトロより美味しいと評されます。
刺身で食べるのが一番の美味で、火で炙ったかつおを生姜やニンニクの薬味とともに頂く、「かつおのタタキ」はすっかり定着した食べ方ですが、鰹節に代表される加工品も古くから数多くあり、これらを使った煮物も逸品です。また、かつおの内臓を使った塩辛は、酒盗と称され酒の肴としても最適です。
夏から秋にかけて、まだまだ 旬が続く、かつおを是非ご賞味ください。 (横浜魚類株式会社)
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