横浜市内に、市が設置した「公設卸売市場」がいくつあるかご存知ですか?公設卸売市場は「横浜市中央卸売市場」が唯一ですが、同市場は、本場(神奈川区)、南部市場(金沢区)、食肉市場(鶴見区)の3箇所に分かれています。「よこはま市場だより」はこの3つの市場から、旬のおすすめ品や市場ならではの情報をお届けします。
今の季節、市場がお勧めする、旬を迎えておいしいお魚は「スケソウタラ」です。「スケトウ」とも言われますが、市場ではもっぱら「スケソウ」と呼ばれています。
体はやや平たくて細長く、頭は尖っています。色は背部が褐色で腹部は白色です。水深200mほどの深海に生息し、北海道や青森などの北方の海で水揚げされます。漁獲量は「真タラ」を上回りますが、年々減っています。
ごく鮮度のよいものは、「真タラ」よりもおいしいといわれますが、鮮度劣化が早いため、鮮魚での出荷は少なく、竹輪や蒲鉾といった加工品の原料(すり身)として多く使われています。
鮮魚を購入する場合は、切り口がしっかりしていて、身が変色してないものが新鮮です。淡白な味を生かして煮物、鍋物、フライ、バター焼等でおいしく食べられます。
また、スケソウタラは、なんといっても真子(卵巣)に価値があります。「タラコ」は卵巣の塩蔵品で、身近な「ご飯の友」として親しまれていますが、高価な特上品も流通しています。(横浜魚類株式会社)
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