八つ頭
横浜丸中青果株式会社
大きくゴツゴツとした形、ち密でねっとりとした食感が特徴的なのが八つ頭(やつがしら)です。八つ頭や九面芋という名称は成長過程で芋が複数くっついてできた独特の形がお頭やお面がたくさんあるように見えるから。
「人の上に立てる」「末広がり」など名前の縁起の良さから、お正月のおせち料理に欠かせません。
横浜市場では、千葉県産が全体の九割強、埼玉県、群馬県産が少量入荷し、主に年末商材として取り扱っています。かつて千葉県では、八つ頭とザラメを土鍋で煮たものを子供のおやつに食べていたそうです。
たんぱく質や食物繊維、ミネラルが豊富な八つ頭に糖分を組み合わせた、栄養バランスの優れた食べ物と言えるでしょう。
ご家庭では、濡らした新聞紙などでくるみ、室内か冷蔵庫で保存しましょう。煮るときは水からじっくり加熱して。八つ頭を使えば、いつもの煮物がちょっと高級な一品になることでしょう。
(写真:千葉県富里産)
(平成17年12月18日神奈川新聞掲載)
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