うめ
横浜丸中青果株式会社
植物としておなじみの梅。中国原産でアジア各地で栽培されており、スモモやアンズの近縁です。生では食べられないので、梅干・梅酒など加工用の生果が、六月前後の短い間出回ります。 市場に入荷しているのは和歌山県産の南高、群馬県、神奈川県(小田原)産の白加賀などが主な品種。
特に和歌山では農家ごとにばらばらだった品種を統一するため、数ある中から「高田梅」という品種を選びました。この梅には、調査研究に尽力した南部(みなべ)高等学校の愛称「南高」と「南部の高田梅」という意味を込めて、南高梅(なんこううめ)という名前が付けられました。
大粒で種が小さく、きめの細かい果肉と薄い皮、豊かな香りに加え、日光に当たった部分が赤く色付き、熟すと黄色味が増す果皮外見が南高梅の特徴。さまざまな加工方法で風味良く仕上がるため「梅といえば南高梅」とも言われるほどで、県の特産品にもなっています。
横浜市中央卸売市場では、毎年和歌山から講師を招き、市場関係者向けに梅の食べ方講習会を開いています。梅干や梅酒を作るときのコツ、梅を使った調味料等の作り方など、産地ならではの食べ方を紹介していただいています。
(写真:和歌山県農協連産の南高梅)
(平成18年6月21日神奈川新聞掲載)
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