菜の花

横浜丸中青果株式会社

　緑色で小さくかわいらしいつぼみと特有の香りが、寒い季節にあっても春の到来を感じさせてくれます。菜の花は、十二月から三月頃、冬野菜に混ざって市場に入荷します。
　横浜市場では、千葉、徳島県産のつぼみを食べる花蕾（からい）タイプ、三重県産の茎を食べる葉茎（ようけい）タイプを主に取り扱っています。
　写真のように束で販売されることが多く、緑色が濃くて切り口のみずみずしいものを選びましょう。
　季節感や独特の香り・ほろ苦い味が注目されがちですが、栄養豊富な緑黄色野菜でもあります。カロテンやビタミンＣが多く、特に百グラム当たりのカルシウム含有量は、ほうれん草を上回るほど。
　塩茹でしたら水にさらしてアク抜きしますが、茹ですぎはせっかくの栄養分や香りが抜けてしまうので注意。加熱によるビタミンＣ減少を抑えるには、蒸すのがおすすめです。辛子和えや揚げ物、汁の実等で味と香りを楽しみましょう。
　冷蔵庫には立てて入れ、二〜三日のうちにお召し上がりください。長期保存は下ゆでしたあと冷凍庫へ。

（写真：千葉県安房産）
（平成18年2月21日神奈川新聞掲載）